「木を描いたり絵にしたりするとき、木を模倣するのではない。それをそのまま正確に写すのは、単なる写真にすぎない。木や花や夕日を自由に描くためには、それがあなたに伝えるもの――その意味、その意義――を感じなければならない」

ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
  • 1895年5月11日~1986年2月17日(90歳没)
  • インド出身
  • 思想家、精神的指導者

英文

”When you draw or paint a tree, you do not imitate the tree; you do not copy it exactly as it is, which would be mere photography. To be free to paint a tree or a flower or a sunset, you have to feel what it conveys to you: the significance, the meaning of it.”

日本語訳

「木を描いたり絵にしたりするとき、木を模倣するのではない。それをそのまま正確に写すのは、単なる写真にすぎない。木や花や夕日を自由に描くためには、それがあなたに伝えるもの――その意味、その意義――を感じなければならない」

解説

この言葉は、創造的表現における本質的な自由を示している。クリシュナムルティは、芸術が単なる模倣や再現にとどまるとき、それは生気を欠いた機械的行為に過ぎないと考えた。真に創造的であるためには、対象そのものではなく、それが心に喚起する感覚や意味を感じ取ることが必要だと説いている。

ここで重要なのは、対象の「本質」を感じることである。木や花や夕日は単なる形や色の集合ではなく、それを通じて人が何を感じ、どのように心を動かされるかが表現の核となる。模倣から解放されることで、芸術は個々人の内面と世界を結ぶ生きた表現となる。

現代社会においても、この洞察は芸術のみならずあらゆる創造的行為に通じる。仕事や学問においても、単に情報や方法をなぞるのではなく、その背後にある意味や価値を感じ取り、自らの表現に結びつける姿勢が求められる。クリシュナムルティの言葉は、創造の自由は感受性と内的な気づきから生まれることを強く示している。

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