「人類は長い歴史を通じて、自らを超え、物質的な福祉を超えた何かを探し求めてきた――それは真理や神、現実、時間を超えた状態と呼ばれるものであり、状況や思考、人間の堕落によって乱されることのないものである」

ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
  • 1895年5月11日~1986年2月17日(90歳没)
  • インド出身
  • 思想家、精神的指導者

英文

”Man has throughout the ages been seeking something beyond himself, beyond material welfare – something we call truth or God or reality, a timeless state – something that cannot be disturbed by circumstances, by thought or by human corruption.”

日本語訳

「人類は長い歴史を通じて、自らを超え、物質的な福祉を超えた何かを探し求めてきた――それは真理や神、現実、時間を超えた状態と呼ばれるものであり、状況や思考、人間の堕落によって乱されることのないものである」

解説

この言葉は、人間の根源的な探求心を示している。クリシュナムルティは、人類が単なる生存や物質的な豊かさを超えて、普遍的で揺るぎないものを求め続けてきた歴史を指摘する。その対象は文化や宗教によって「真理」「神」「実在」と呼ばれてきたが、いずれも状況や人間の思考によって損なわれない永遠のものを意味している。

ここで重要なのは、人間の精神的探求の普遍性である。社会の形態や時代が変わっても、人は常に自己を超える何かを探し求めてきた。その探求は宗教的な信仰や哲学的な思索、または芸術的な表現に現れてきたが、その根底には同じ衝動――不変で純粋なものへの憧れ――が存在している。

現代社会においても、この洞察は有効である。科学技術が進歩し物質的な生活が豊かになっても、人はなお内面的な満たされなさを感じ、真理や意味を求める。クリシュナムルティの言葉は、人間存在の根底には常に超越的なものを求める心があり、その探究こそが人間を特徴づける営みであることを示している。

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