「悪への第一歩は、無邪気な行為を謎に包むことであり、何かを隠すことを好む者は、いずれ隠す理由を持つようになる」

ジャン=ジャック・ルソー
ジャン=ジャック・ルソーの名言
  • 1712年6月28日~1778年7月2日
  • ジュネーヴ出身
  • 哲学者、政治哲学者、作家、作曲家
  • 『社会契約論』で人民主権を提唱し、フランス革命や近代民主主義に影響を与えた

英文

“The first step towards vice is to shroud innocent actions in mystery, and whoever likes to conceal something sooner or later has reason to conceal it”

日本語訳

「悪への第一歩は、無邪気な行為を謎に包むことであり、何かを隠すことを好む者は、いずれ隠す理由を持つようになる」

解説

この言葉は、悪や腐敗の始まりとしての隠蔽についての洞察を示している。ルソーは、無邪気な行為であっても、それを不必要に隠そうとすると、その隠蔽がやがて悪や不正につながる可能性があると考えている。人は最初は何気ない行動を隠すだけであっても、隠す行為が続くと、次第に隠す理由が生まれ、不正な行為や偽りへと繋がりやすくなる。透明性と誠実さの欠如が悪の始まりとなるという見解が表されている。

現代においても、透明性の欠如や情報の隠蔽がしばしば問題とされる。たとえば、個人や組織が何かを隠し続けると、やがて信頼を損ない、問題を招くことが多い。ルソーのこの言葉は、誠実さと透明性が道徳的な行動の基盤であり、隠し事が問題を悪化させることがあることを教えている。

さらに、この名言は、自己認識と正直さの重要性を強調している。隠す行為が重なると、自分の行動に対する認識が歪みやすくなり、道徳的な判断力が鈍る。この言葉は、他者や自分に対してオープンであることが健全な人格と倫理を保つために不可欠であることを示している。

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