「詩人にはどこか、実際には生まれる20年前に死んでいたのではないかと思わせるところがある」

- 1894年12月8日~1961年11月2日(66歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 作家、ユーモア作家
英文
”There is something about a poet which leads us to believe that he died, in many cases, as long as 20 years before his birth.”
日本語訳
「詩人にはどこか、実際には生まれる20年前に死んでいたのではないかと思わせるところがある」
解説
この名言は、詩人の存在や感性に対する逆説的な観察を表している。詩人はしばしば現実から遊離し、過去や未来、あるいは想像の世界に深く没頭する。そのために、彼らの姿は「生まれる前にすでに死んでいたかのようだ」と形容されるのである。ここには、詩人の持つ現世との不調和と超越性をユーモラスに示すサーバーらしい視点がある。
時代背景として、20世紀前半の文学や詩はしばしば現実逃避的であり、同時に社会批判的でもあった。サーバーは作家として、詩人たちが現実の生活感覚よりも抽象的思索や感情表現に偏る姿を風刺的に捉えている。つまり彼は、詩人は生きながら現実から切り離され、死者のように見えると感じていたのである。
現代においても、この言葉は詩人や芸術家だけでなく、創造的な人々全般に当てはまる。社会の実用的な価値観から見れば、彼らは「時代に合わない存在」として奇異に映ることがある。しかし同時に、その不調和こそが独創性の源泉でもある。この名言は、芸術家の宿命的な孤立と特異性を皮肉とユーモアで描いたものといえる。
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