「信用の流通は、金銭の流通よりも価値がある」

ジェームズ・マディソン(画像はイメージです)
ジェームズ・マディソン(画像はイメージです)
  • 1751年3月16日~1836年6月28日(85歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、第4代アメリカ合衆国大統領、「合衆国憲法の父」

英文

”The circulation of confidence is better than the circulation of money.”

日本語訳

「信用の流通は、金銭の流通よりも価値がある」

解説

この言葉は、経済と社会における信用の根本的役割を示している。ジェームズ・マディソンは、単に貨幣が流通するだけでは健全な経済や社会秩序は成り立たず、人々の間に信頼があってこそ経済活動や政治的安定が可能になると考えた。つまり、信用は貨幣を超える基盤的資産であると強調している。

背景には、18世紀から19世紀初頭のアメリカが経験した金融不安や経済的混乱がある。新興国家において通貨制度は不安定で、しばしば信用不安が経済を揺るがした。マディソンの言葉は、そうした経験から、貨幣そのものよりも人々の間の信頼が国家の繁栄にとって重要だとする洞察に基づいている。

現代においても、この警句は普遍的である。金融市場における信用危機は、巨額の資金が存在しても経済を崩壊させ得る。逆に、社会や政府に対する信頼があれば、貨幣や制度は円滑に機能する。マディソンの言葉は、信頼こそが経済と社会の血流であり、貨幣を超える価値を持つという原理を示しているのである。

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