「宗教的束縛は精神を縛り、衰弱させ、あらゆる高貴な事業や広い展望にふさわしくなくしてしまう」

ジェームズ・マディソン(画像はイメージです)
ジェームズ・マディソン(画像はイメージです)
  • 1751年3月16日~1836年6月28日(85歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、第4代アメリカ合衆国大統領、「合衆国憲法の父」

英文

”Religious bondage shackles and debilitates the mind and unfits it for every noble enterprise, every expanded prospect.”

日本語訳

「宗教的束縛は精神を縛り、衰弱させ、あらゆる高貴な事業や広い展望にふさわしくなくしてしまう」

解説

この言葉は、宗教的束縛が人間の精神に及ぼす負の影響を述べている。ジェームズ・マディソンは、信仰そのものではなく、強制された宗教や国家権力による宗教支配を批判した。そうした束縛は人間の思考を狭め、理性や創造性を阻害し、社会や個人の進歩を妨げると考えた。つまり、自由な精神活動は宗教的強制からの解放によって初めて可能になるとする立場である。

背景には、ヨーロッパにおける国教制度や宗教弾圧の歴史がある。マディソンを含む建国の父たちは、宗教が国家に従属するとき、それは人々の自由を奪い、社会を停滞させることを理解していた。そのためアメリカ合衆国憲法には政教分離の原則が盛り込まれ、信教の自由が保障された。

現代においても、この警句は示唆に富む。宗教的原理が強制される社会では、多様な価値観や学問の自由が制限される傾向がある。マディソンの言葉は、精神の自由こそが人間の高貴な営みを可能にする基盤であることを示しており、今日の政教分離や信教の自由の意義を再確認させるものである。

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