「死刑の全面的廃止を公正かつ十分に試みることを、私は後悔しないであろう」

- 1751年3月16日~1836年6月28日(85歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、第4代アメリカ合衆国大統領、「合衆国憲法の父」
英文
”I should not regret a fair and full trial of the entire abolition of capital punishment.”
日本語訳
「死刑の全面的廃止を公正かつ十分に試みることを、私は後悔しないであろう」
解説
この言葉は、死刑制度の全面廃止に対する前向きな姿勢を表している。ジェームズ・マディソンは、死刑が正義や社会秩序の維持に本当に必要なのか疑問を抱き、その廃止を公平に試みることを望んだ。彼は、国家の正統性は生命を尊重する姿勢に基づくべきであり、死刑が必ずしも不可欠ではないと考えていたことがうかがえる。
背景には、啓蒙思想と人道主義的潮流がある。18世紀から19世紀にかけて、死刑制度は欧米で議論の対象となり、イタリアの法学者チェーザレ・ベッカリーアの『犯罪と刑罰』は死刑廃止論を広めた。マディソンもその影響を受け、自由と人権を重視する立場から死刑制度の是非を問い直したと考えられる。
現代においても、この警句は重要である。死刑制度を存続させるか廃止するかは各国で議論が続いており、人権や司法の誤謬の観点からその是非が問われている。マディソンの言葉は、死刑廃止の試みこそが人道と自由の進歩に資する可能性を示す歴史的証言である。
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