「政府がより自由な姿を取り、法律が財産の分割を促すとき、下層階級の悲惨さが和らぐであろうことに疑いはない」

ジェームズ・マディソン(画像はイメージです)
ジェームズ・マディソン(画像はイメージです)
  • 1751年3月16日~1836年6月28日(85歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、第4代アメリカ合衆国大統領、「合衆国憲法の父」

英文

”I have no doubt but that the misery of the lower classes will be found to abate whenever the Government assumes a freer aspect and the laws favor a subdivision of Property.”

日本語訳

「政府がより自由な姿を取り、法律が財産の分割を促すとき、下層階級の悲惨さが和らぐであろうことに疑いはない」

解説

この言葉は、財産の分配と社会的平等の重要性を説いている。ジェームズ・マディソンは、財産が一部の人々に集中すれば貧富の格差が拡大し、下層階級の困窮が深まると理解していた。そのため、政府が自由で公正な制度を持ち、法律が財産の適度な分割を促すことが、社会の安定と人々の幸福につながると考えたのである。

背景には、18世紀から19世紀初頭にかけてのアメリカ社会がある。独立直後の合衆国は、ヨーロッパの貴族制や大土地所有による不平等を反面教師とし、小規模農民が独立して土地を所有する社会を理想としていた。マディソンの言葉は、経済的自立こそが共和主義社会の健全さを支えるという思想に基づいている。

現代においても、この警句は意義を持つ。土地や資本が少数に集中すれば、格差や社会的不安が増大する。マディソンの言葉は、自由で公正な制度と適度な財産の分配が、市民の幸福と社会の安定に不可欠であるという普遍的な原理を示しており、今日の経済格差や再分配政策の議論に通じるものである。

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