「その国の政治に知恵と安定を欠くところがあるならば、その国はより賢明な隣国の組織的な政策によって被り得るあらゆる損失を覚悟せねばならない」

- 1751年3月16日~1836年6月28日(85歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、第4代アメリカ合衆国大統領、「合衆国憲法の父」
英文
”Every nation whose affairs betray a want of wisdom and stability may calculate on every loss which can be sustained from the more systematic policy of its wiser neighbors.”
日本語訳
「その国の政治に知恵と安定を欠くところがあるならば、その国はより賢明な隣国の組織的な政策によって被り得るあらゆる損失を覚悟せねばならない」
解説
この言葉は、国家の内政における知恵と安定の欠如が、国際関係において致命的な弱点となることを示している。マディソンは、国が内部で混乱や不安定を抱えていれば、隣国のより整然とした政策や外交戦略に付け入られ、結果的に国益を損なうと警告している。
建国初期のアメリカは、まだ国家としての体制が脆弱であり、ヨーロッパ列強に比べて経験も資源も不足していた。そのため、国内の安定と制度の確立が国際的な自立に不可欠であるという認識は切実であった。マディソンの言葉は、憲法制定や強固な連邦政府の必要性を裏付けるものでもあった。
現代においてもこの指摘は重要である。経済危機や政治的分断を抱える国は、他国の戦略や市場の動きに振り回されやすい。マディソンの言葉は、国家の賢明さと安定性こそが国際社会での独立と尊厳を守る基盤であると示している。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
「ジェームズ・マディソン」の前後の名言へ
申し込む
0 Comments
最も古い