「子をこの世に迎えることには『神聖さ』がある。それは子を爆撃で奪うことよりも優れている。」

ジェイムズ・ボールドウィン(画像はイメージです)
ジェイムズ・ボールドウィン(画像はイメージです)
  • 1924年8月2日~1987年12月1日(63歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 作家、評論家、公民権運動家

英文

”There is a ‘sanctity’ involved with bringing a child into this world: it is better than bombing one out of it.”

日本語訳

「子をこの世に迎えることには『神聖さ』がある。それは子を爆撃で奪うことよりも優れている。」

解説

この言葉は、生命を生み出す行為の尊さと、生命を奪う暴力の愚かさを対比している。ボールドウィンは「神聖さ」という言葉を用いることで、子を迎える行為が人間社会における最も根源的で価値ある営みであることを強調している。それは単に生物学的な繁殖ではなく、未来を紡ぎ出す文化的・倫理的な行為でもある。

一方で、戦争や暴力はその営みを根底から否定する。子を生むことと子を殺すことが同じ人間の手に委ねられている矛盾がここで浮き彫りにされる。特に20世紀の戦争や冷戦の文脈において、核兵器や爆撃が一般市民を巻き込む現実は、この言葉に重みを与えている。

現代においても、この対比は鮮烈である。テロや紛争によって子どもたちが犠牲になる一方で、人類はなお生命を生み続けている。ボールドウィンの言葉は、人間が選ぶべきは破壊ではなく創造であり、未来を築く責任を担うことこそが真の神聖さであると訴えている。

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