「誰の人生の旅も個別のものだ。もしあなたが少年を愛するなら、それはただ少年を愛するということだ。それを多くのアメリカ人が病気だと見なすという事実は、同性愛についてというよりも、彼ら自身について多くを物語っている」

- 1924年8月2日~1987年12月1日(63歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 作家、評論家、公民権運動家
英文
”Everybody’s journey is individual. If you fall in love with a boy, you fall in love with a boy. The fact that many Americans consider it a disease says more about them than it does about homosexuality.”
日本語訳
「誰の人生の旅も個別のものだ。もしあなたが少年を愛するなら、それはただ少年を愛するということだ。それを多くのアメリカ人が病気だと見なすという事実は、同性愛についてというよりも、彼ら自身について多くを物語っている」
解説
この言葉は、愛の多様性と社会的偏見の問題を率直に指摘している。人間の人生は一人ひとり異なり、愛の対象もまた多様である。しかし、社会はしばしばそれを一つの規範に押し込め、異なるものを病理化しようとする。ボールドウィンは、偏見は同性愛者に問題があるのではなく、むしろ偏見を抱く人々自身の問題を映し出していると喝破している。
彼自身が黒人であり同性愛者であったため、この言葉は個人的経験と社会的批判の両面を持つ。20世紀半ばのアメリカでは同性愛は広く差別され、病気や異常と見なされていた。ボールドウィンはその不当性を告発し、愛の自由を肯定したのである。
現代において、この言葉は一層強い意味を持つ。性的多様性は広く認められつつあるが、依然として偏見や差別は存在する。愛は病気ではなく、人間の根源的な自由の一部であるというボールドウィンの言葉は、今もなお普遍的なメッセージとして響き続けている。
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