「中英語は刺激的な分野だ——ほとんど未開拓の地だとさえ思い始めている。というのも、その一端に詳細に個人的な注意を向けると、従来の概念や考えが崩れ落ちてしまうように思えるからだ——少なくとも言語に関しては」

J・R・R・トールキン
J・R・R・トールキンの名言
  • 1892年1月3日~1973年9月2日
  • オレンジ自由国(イギリス人)出身
  • 作家、言語学者
  • 『ホビットの冒険』や『指輪物語』などを執筆し、現代ファンタジー文学の礎を築いた

英文

“Middle English is an exciting field – almost uncharted, I begin to think, because as soon as one turns detailed personal attention on to any little corner of it, the received notions and ideas seem to crumple up and fall to pieces – as far as language goes, at any rate.”

日本語訳

「中英語は刺激的な分野だ——ほとんど未開拓の地だとさえ思い始めている。というのも、その一端に詳細に個人的な注意を向けると、従来の概念や考えが崩れ落ちてしまうように思えるからだ——少なくとも言語に関しては」

解説

この名言は、トールキンが言語学者として中英語(1100年頃から1500年頃にかけての英語)に抱いた探究心と、その分野の魅力を語ったものである。彼は、中英語が豊かで複雑な層を持つ一方で、まだ研究が十分に進んでいない未開拓の学問分野であると考えていた。この言葉は、既存の常識に挑む学問的探求の醍醐味を表している。

トールキンは、中英語に関する従来の定説や概念が、実際に詳細に調べてみると不十分であることが多いと感じていた。彼の研究姿勢は、単に既存の知識を受け入れるのではなく、細部に至るまで疑問を持ち、新たな視点を見つける努力に基づいていた。この学問的態度は、彼が中英語文学の影響を受けながら独自のファンタジー世界と言語を構築する上でも重要な役割を果たした。

現代において、この名言は、いかなる分野においても固定概念にとらわれることなく、未知の領域を探求する姿勢の重要性を教えている。特に、学問や研究においては、詳細に掘り下げることで初めて明らかになる新たな発見があることを示唆している。トールキンの言葉は、学問の面白さと奥深さを体現するものであり、探求心を持つすべての人々にとっての励ましとなる。

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