「いかなる問題も、それが単純な形に還元されるまでは解決されない。漠然とした困難を具体的で明確な形に変えることは、思考において非常に本質的な要素である」

ジョン・モルガン(画像はイメージです)
ジョン・モルガン(画像はイメージです)
  • 1837年4月17日~1913年3月31日(75歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 実業家、銀行家

英文

”No problem can be solved until it is reduced to some simple form. The changing of a vague difficulty into a specific, concrete form is a very essential element in thinking.”

日本語訳

「いかなる問題も、それが単純な形に還元されるまでは解決されない。漠然とした困難を具体的で明確な形に変えることは、思考において非常に本質的な要素である」

解説

この言葉は複雑な問題を解決するためには単純化が不可欠であるという思想を示している。人間は漠然とした不安や曖昧な課題を前にすると、正確な判断ができなくなる。しかし、問題をより具体的な部分に分解し、明確な形に落とし込むことで初めて解決策が見えてくるのである。これは論理的思考の基本であり、哲学や科学の探究において常に重要視されてきた姿勢である。

この考えは19世紀から20世紀初頭の産業資本主義の時代背景とも関連している。当時は経済活動や技術革新が急速に進み、多くの複雑な課題が発生した。金融や経営の分野では、複雑な市場や組織運営をいかに単純化して把握するかが成功の鍵となった。この文言はそうした実務的な知恵の表れとも理解できる。

現代においても、この思想は幅広く応用できる。例えばプログラミングや工学では、大きなシステムを小さなモジュールに分解することが不可欠であるし、ビジネスや日常生活でも複雑な問題を要素ごとに整理することが効果的な解決に繋がる。曖昧なまま抱えるのではなく、具体的に「何が問題か」を定義することが、思考を前進させるための第一歩なのである。

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