「軍と売春は付き物だ。日本の場合にも貧しい人たちがお金をもうけるために、一番簡易な手段として昔からあった。歴史の原理だ」

- 1932年9月30日~2022年2月1日(89歳没)
- 日本出身
- 第14~17代東京都知事、作家、政治家
原文
「軍と売春は付き物だ。日本の場合にも貧しい人たちがお金をもうけるために、一番簡易な手段として昔からあった。歴史の原理だ」
解説
この言葉は、石原慎太郎が軍隊と売春の歴史的関係について述べたものである。彼は、軍の存在と売春の発生は世界的に見ても切り離し難く、特に貧困層の女性が収入を得る手段として売春が選ばれてきたことを、日本の歴史においても指摘している。ここで言う「歴史の原理」とは、戦争や軍事活動が人の移動・需要を生み、それに伴って性産業が発展する傾向を指している。
この発言の背景には、第二次世界大戦期の「従軍慰安婦」問題や、戦後の進駐軍相手の売春(いわゆるパンパン)など、軍隊と性産業が結びついた事例がある。世界史的にも、古代ローマ軍や近代の植民地軍など、軍隊の駐留や遠征の際には性産業が併存してきた。石原はこれを道徳的評価ではなく、歴史的・構造的現象として捉えている。
現代への応用として、この言葉は軍事行動や基地設置に伴う社会的影響を考える契機となる。軍隊の存在は治安や経済に影響を与えるだけでなく、性産業や人身取引の拡大という負の側面を伴う可能性がある。石原の発言は、その現実を直視しない限り、政策や対策が形骸化するという警告としても読むことができる。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
「石原慎太郎」の前後の名言へ
申し込む
0 Comments
最も古い