「同性愛者はどこかやっぱり足りない感じがする。遺伝とかのせいでしょう。マイノリティーで気の毒ですよ。テレビなんかでも同性愛者の連中が出てきて平気でやるでしょ。日本は野放図になり過ぎている。それをことさら売り物にし、ショーアップして、テレビのどうのこうのにするってのは、外国じゃ例がないね。サンフランシスコでゲイのパレードを見ましたけど、見てて本当に気の毒だと思った。男のペア、女のペアあるけど、どこかやっぱり足りない感じがする」

石原慎太郎の名言・格言・警句(画像はイメージです)
石原慎太郎の名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1932年9月30日~2022年2月1日(89歳没)
  • 日本出身
  • 第14~17代東京都知事、作家、政治家

原文

「同性愛者はどこかやっぱり足りない感じがする。遺伝とかのせいでしょう。マイノリティーで気の毒ですよ。テレビなんかでも同性愛者の連中が出てきて平気でやるでしょ。日本は野放図になり過ぎている。それをことさら売り物にし、ショーアップして、テレビのどうのこうのにするってのは、外国じゃ例がないね。サンフランシスコでゲイのパレードを見ましたけど、見てて本当に気の毒だと思った。男のペア、女のペアあるけど、どこかやっぱり足りない感じがする」

解説

この発言は、石原慎太郎が同性愛について語ったもので、性的少数者に対する否定的評価や固定観念を含んでいる。発言の中で「足りない感じがする」という表現は、同性愛を異性愛と比較して劣ったものとみなす価値判断を示しており、さらに「遺伝のせい」という推測は科学的根拠を欠いている。これは、当時の一部の社会に根強く存在した同性愛を病理的または欠陥とみなす偏見を反映しているといえる。

この背景には、発言当時の日本社会におけるLGBTQ+への理解不足とメディア表象の限界がある。1990年代から2000年代初頭にかけて、日本のテレビでは同性愛者がバラエティ番組や芸能の一部として「珍しさ」や「笑いの対象」として登場することが多く、性的少数者の人権や社会的平等に関する議論は十分に進んでいなかった。このため、石原のような発言が公の場でなされても、当時は批判が限定的であった。

現代の視点から見ると、この発言は人権意識や多様性尊重の原則に反するものであり、国内外で批判の対象となり得る。性的指向は個人の尊厳に関わる要素であり、優劣や「正常・異常」で評価するべきではない。また、海外ではゲイ・パレードのようなイベントは権利の可視化と平等社会の実現を目的として行われており、「気の毒」とする見方は、その本質を理解しない誤解に基づくといえる。このため、現代ではこうした発言は政治家や公職者にとって重大な問題発言として扱われるのが一般的である。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「石原慎太郎」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る