「別にそれほどみんな大泣きして悲しむことはないじゃない。何もパンダ様々でご神体ではないんだから、いてもいなくもいいじゃない、そんなものはどうでも」

- 1932年9月30日~2022年2月1日(89歳没)
- 日本出身
- 第14~17代東京都知事、作家、政治家
原文
「別にそれほどみんな大泣きして悲しむことはないじゃない。何もパンダ様々でご神体ではないんだから、いてもいなくもいいじゃない、そんなものはどうでも」
解説
この言葉は、石原慎太郎が上野動物園のパンダなど、動物人気に過剰反応する世間の風潮を皮肉った発言であると考えられる。彼は、パンダが象徴的存在として大きく報道され、人々がその動向に一喜一憂する様子を、冷淡かつ現実主義的な視点で批判している。この発言には、感情に流されやすい大衆心理への距離感が表れている。
背景として、石原はしばしばマスコミや世論が特定の話題に熱狂し、本質的に重要ではない問題を大きく扱うことを問題視してきた。パンダに関する報道や反応は、観光資源や話題性の面では意味があるが、政治や経済、安全保障のような国の根幹に関わる事柄ではない。石原は、そうした優先順位の誤りを皮肉を込めて指摘したといえる。
現代への応用として、この言葉はメディアリテラシーや情報の取捨選択の重要性に通じる。すなわち、感情的なニュースや娯楽的話題に過度に引きずられず、本当に注目すべき課題を見極める姿勢が必要であるという教訓である。石原の発言は、その冷徹さゆえに物議を醸すが、背後には社会全体の関心の向け方への問題提起が含まれている。
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