「ナポレオンは当時の用兵術を無視して、要点に兵力を集めて敵線を突破し、突破が成功すれば逃げる敵をどこまでも追っかけて行って徹底的にやっつける」

- 1889年1月18日~1949年6月15日(60歳没)
- 日本出身
- 陸軍軍人、戦略家、思想家、著述家
原文
「ナポレオンは当時の用兵術を無視して、要点に兵力を集めて敵線を突破し、突破が成功すれば逃げる敵をどこまでも追っかけて行って徹底的にやっつける」
解説
この言葉は、石原莞爾がナポレオンの戦術革新と徹底性を述べたものである。従来の戦術が形式的で均衡を重んじたのに対し、ナポレオンは一点に兵力を集中させて突破口を開き、敵を徹底的に追撃することで決定的勝利を収めた。つまり、兵力集中と徹底追撃の原則を実戦に適用し、戦争の形態を大きく変えたのである。
背景として、18世紀の戦争はしばしば限定戦争であり、敵を完全に滅ぼすのではなく、一定の目的を達した時点で停戦に至る場合が多かった。しかしナポレオンは、戦争を国家総力をかけた決戦として遂行し、敵を根本から打倒する姿勢を貫いた。この戦い方はヨーロッパの軍事常識を覆し、彼を「戦争の天才」と称えさせた。
現代においても、この原則はなお重要である。ビジネスや国際政治の場でも、資源を一点に集中させて突破口を作り、徹底的に相手を追い込む戦略は有効である。石原の言葉は、ナポレオンの戦術を通じて「集中と徹底」の意義を強調しており、戦争理論にとどまらず広く現代社会の戦略思考に応用可能な教訓を含んでいる。
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