「特定の物体の真の運動を見出し、明確に区別することは非常に困難である。なぜなら、それらの運動が行われる不動の空間の部分は、我々の感覚の観察には決して入らないからである」
- 1643年1月4日~1727年3月31日
- イングランド(イギリス)出身
- 自然哲学者、数学者、物理学者、天文学者、神学者
- 万有引力の法則や運動の法則を提唱し、近代科学の基礎を築き、また自然哲学と数学の理論を体系化した
英文
“It is indeed a matter of great difficulty to discover, and effectually to distinguish, the true motions of particular bodies from the apparent because the parts of that immovable space, in which those motions are performed, do by no means come under the observation of our senses.”
日本語訳
「特定の物体の真の運動を見出し、明確に区別することは非常に困難である。なぜなら、それらの運動が行われる不動の空間の部分は、我々の感覚の観察には決して入らないからである」
解説
ニュートンのこの言葉は、真の運動と見かけの運動を区別することの困難さについて述べている。私たちが日常的に観察する物体の動きは、実際の物理的な動きと異なって見えることがある。これは、私たちが観察する視点や環境が運動の「見かけ」を変えてしまうからである。ニュートンがここで強調するのは、科学的探求における観察の限界と、真理を見つけ出すための困難さである。
また、ニュートンの考えは現代にも通じている。例えば、相対性理論では、観測者の立場により物体の時間や空間が異なるように感じられることが示されている。ニュートンの物理学における洞察は、その後の科学において新たな基盤となり、真の現象を見極めようとする科学の進歩に寄与している。
この名言からは、現代に生きる我々も日常の中で「見えるものが全てではない」という意識を持つ重要性を感じ取ることができる。自分が感じる「事実」が必ずしも真実ではない場合があるという認識は、物理学だけでなく、さまざまな分野や日常生活においても重要な視点である。
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