「無限とは、制約や限界を持たない状態で絶対的に考えた場合、等しいとも不等とも言えず、互いに特定の比率を持たない。ゆえに、すべての無限が等しいという原理は不確かなものである」
- 1643年1月4日~1727年3月31日
- イングランド(イギリス)出身
- 自然哲学者、数学者、物理学者、天文学者、神学者
- 万有引力の法則や運動の法則を提唱し、近代科学の基礎を築き、また自然哲学と数学の理論を体系化した
英文
“Infinites, when considered absolutely without any restriction or limitation, are neither equal nor unequal, nor have any certain proportion one to another, and therefore, the principle that all infinites are equal is a precarious one.”
日本語訳
「無限とは、制約や限界を持たない状態で絶対的に考えた場合、等しいとも不等とも言えず、互いに特定の比率を持たない。ゆえに、すべての無限が等しいという原理は不確かなものである」
解説
この言葉は、無限の性質とその不確実性についてのニュートンの考察を示している。彼は、無限を制約なく絶対的に考えた場合、それらを比較する基準がないため、無限同士を等しいとも不等とも見なすことはできないと述べている。つまり、無限に関する数学的・哲学的な議論において、すべての無限が等しいとする考え方は不確かであり、慎重に扱う必要があるという立場を取っている。
この考え方は、現代の数学における無限集合の理解にも影響を与えている。例えば、無限集合の大小やその性質を比較する際には、「可算無限」や「非可算無限」など、無限にも異なる「サイズ」があるとされる。ニュートンの言葉は、無限を単に「無限大」として扱うのではなく、その性質や制限を明確にしなければならないという警鐘ともいえる。
この名言は、私たちに無限や未知の概念に対して安易に一般化しない重要性を教えている。日常の課題や哲学的な思考においても、曖昧で計り知れない概念を扱う際には、慎重な態度が必要であることを示している。
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