「もし誰かが仮説の単なる可能性に基づいて物事の真実について推測を行うのであれば、科学において何が確実に決定されうるのか私には理解できない。なぜなら、常に新たな困難をもたらすような別の仮説を考案することができるからである」

アイザック・ニュートン
アイザック・ニュートンの名言
  • 1643年1月4日~1727年3月31日
  • イングランド(イギリス)出身
  • 自然哲学者、数学者、物理学者、天文学者、神学者
  • 万有引力の法則や運動の法則を提唱し、近代科学の基礎を築き、また自然哲学と数学の理論を体系化した

英文

“If anyone offers conjectures about the truth of things from the mere possibility of hypotheses, I do not see by what stipulation anything certain can be determined in any science, since one or another set of hypotheses may always be devised which will appear to supply new difficulties.”

日本語訳

「もし誰かが仮説の単なる可能性に基づいて物事の真実について推測を行うのであれば、科学において何が確実に決定されうるのか私には理解できない。なぜなら、常に新たな困難をもたらすような別の仮説を考案することができるからである」

解説

この言葉は、科学における仮説の限界についてニュートンが警鐘を鳴らしている。彼は、仮説が単なる可能性に基づいている場合、真実や確実性を導くための信頼できる基盤とはならないと考えている。科学的な結論が常に新しい仮説や反証の可能性によって揺らぎうるのであれば、確実な知識の確立が困難になると述べている。ニュートンは、科学的真理の追求には実証的な根拠が不可欠であり、単なる仮説に頼ることが科学の進展を妨げる可能性があると警告している。

この姿勢は、現代の科学方法論にも影響を与えた。科学的な理論や仮説は、検証可能で再現性があるものとして確立されるべきであり、単なる推測や想像に基づく理論は科学的な証拠によって裏付けられなければならないと考えられるようになった。ニュートンの時代には、まだ確立されていなかった「仮説は検証可能であるべき」という考え方の萌芽がここに見られる。

この名言は、私たちに確かな根拠に基づいて判断することの重要性を教えている。日常生活や仕事においても、単なる可能性や推測だけで物事を判断するのではなく、具体的な根拠や実証を基に意思決定することが信頼性を高める。科学や実生活において、証拠と根拠に基づく決断が安定した成果をもたらすと示している。

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