「いや、君自身の中にある新しい大陸や世界を発見するコロンブスになりなさい。開くべきは交易のための航路ではなく、思索のための航路である」

- 1817年7月12日~1862年5月6日
- アメリカ合衆国出身
- 作家、思想家、詩人、超越主義哲学者、自然と個人主義の擁護者
英文
“Nay, be a Columbus to whole new continents and worlds within you, opening new channels, not of trade, but of thought.”
日本語訳
「いや、君自身の中にある新しい大陸や世界を発見するコロンブスになりなさい。開くべきは交易のための航路ではなく、思索のための航路である」
解説
この名言は、外の世界を征服するのではなく、内なる世界を探究せよというソローの知的・精神的探検への呼びかけである。歴史上の探検家コロンブスが新大陸を発見したように、人間は自身の内面に未踏の思索や可能性の大地を持っていると彼は考えた。そしてそれは物質的な利益や征服を目的とするのではなく、新たな思想や視野を切り開くための航海であるべきだと説いている。
この思想は、超越主義に立脚したソローの哲学と密接に結びついている。彼は自然との交感や孤独の中で、自我の深層と向き合い、未知なる内面世界への探究を重視した。この言葉には、知性の冒険こそが真の成長をもたらし、人間の精神にとって交易や征服以上に価値ある行為であるという信念が込められている。
現代においてもこの名言は強い意味を持つ。外的な拡張や成果を重視する社会では、内面の発見や精神的な深まりが軽視されがちである。しかし、たとえば哲学、瞑想、芸術、読書といった行為は、自己の中に眠る「新大陸」を発見する航海にほかならない。この名言は、思索による発見こそが人間の最も尊い探検であることを、詩的に力強く示している。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
申し込む
0 Comments
最も古い