「専制的な権力は、自由が放縦に濫用された廃墟の上に、最も容易に築かれる」

ジョージ・ワシントン(画像はイメージです)
ジョージ・ワシントン(画像はイメージです)
  • 1732年2月22日~1799年12月14日(67歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 軍人、政治家、「アメリカ独立戦争の総司令官」

英文

“Arbitrary power is most easily established on the ruins of liberty abused to licentiousness.”

日本語訳

「専制的な権力は、自由が放縦に濫用された廃墟の上に、最も容易に築かれる」

解説

この言葉は、自由の濫用が専制を招くという警告である。ワシントンは、自由が規律を欠いて放縦に堕すと、その混乱の反動として人々が強い権力を求め、結果として専制が成立しやすくなると指摘した。つまり、自由の維持には自制と責任が不可欠であるという洞察が示されている。

背景には、アメリカ独立直後の政治的不安定さがある。新しい共和国では、人々が自由を享受するあまり秩序を軽視すれば、国家そのものが崩壊し、専制的支配者が登場する危険があった。ワシントンは独立を勝ち取ったからこそ、自由の乱用が自由の死を招くことを強く自覚していた。

現代においても、この言葉は重要である。社会が自由を誤って理解し、責任を伴わない放縦へと傾けば、混乱を抑えるために強権が支持されやすくなる。ワシントンの警句は、自由と秩序の均衡を守ることが、民主社会を持続させる鍵であると示している。

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