「我々は地上で最も強力な国家である。外部の勢力も、テロ組織も我々を打ち倒すことはできない。しかし、我々自身が泥沼にはまり込めば、自滅することはあり得る」

ジョージ・ソロスの名言
  • 1930年8月12日~
  • ハンガリー出身
  • 投資家、慈善家、政治活動家
  • ヘッジファンド運用で巨額の富を築き、「イングランド銀行を潰した男」として知られる。オープン・ソサエティ財団を通じて民主主義・人権促進に貢献し、世界各地で社会改革支援を行う。

英文

“We are the most powerful nation on earth. No external power, no terrorist organization, can defeat us. But we can defeat ourselves by getting caught in a quagmire.”

日本語訳

「我々は地上で最も強力な国家である。外部の勢力も、テロ組織も我々を打ち倒すことはできない。しかし、我々自身が泥沼にはまり込めば、自滅することはあり得る」

解説

この言葉は、外部からの脅威よりも、内部の判断ミスや戦略的失敗によって自ら崩壊する危険性を強く警告している。ジョージ・ソロスは、アメリカの圧倒的な軍事力と経済力を認めつつも、自信過剰や無謀な介入が招く「泥沼化」のリスクを重視していた。ここで言う「泥沼」とは、終わりの見えない戦争や紛争への深い関与を指している。

この発言の背景には、9.11後のアフガニスタン戦争やイラク戦争へのアメリカの深い関与がある。ソロスは、こうした紛争が最初は明確な目的のもとに始まったとしても、やがて出口を見失い、国内の分断と国際的な信用失墜を招く危険性を早くから指摘していた。強さに慢心せず、冷静な自己認識と慎重な戦略が不可欠であるという考え方が、ここには込められている。

現代においても、大国が泥沼の紛争や内政の混乱に陥るリスクは依然として存在する。ソロスのこの警告は、力の過信がもたらす自己破壊の危険性を忘れてはならないという、国家運営における永続的な教訓となっている。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最新 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る