「ブッシュ大統領は我々の安全を危険にさらし、我々の重要な利益を損ない、アメリカの価値観を損なっている」

- 1930年8月12日~
- ハンガリー出身
- 投資家、慈善家、政治活動家
- ヘッジファンド運用で巨額の富を築き、「イングランド銀行を潰した男」として知られる。オープン・ソサエティ財団を通じて民主主義・人権促進に貢献し、世界各地で社会改革支援を行う。
英文
“President Bush is endangering our safety, hurting our vital interests, and undermining American values.”
日本語訳
「ブッシュ大統領は我々の安全を危険にさらし、我々の重要な利益を損ない、アメリカの価値観を損なっている」
解説
この言葉は、当時のアメリカ大統領であるジョージ・W・ブッシュに対する厳しい批判を表明している。ジョージ・ソロスは、特に9.11以降の対テロ戦争やイラク侵攻といった政策が、逆にアメリカの安全と国益を損なっていると考えた。さらに、法の支配や自由、人権といった伝統的なアメリカの価値観までもが損なわれていると警鐘を鳴らしている。
この発言の背景には、2001年以降の愛国者法制定、拷問問題、無期限拘束といったアメリカ政府の強硬な対テロ政策への強い懸念がある。ソロスは、これらが短期的には国民の恐怖心を利用しながら、長期的には国際的信用を失い、敵対感情を増幅させる結果を招くと主張した。国家の力の行使は正義と価値観に裏打ちされなければならないという信念が、彼の批判の根底にある。
現代においても、安全保障の名のもとに自由や法の原則が犠牲にされる危険性は存在し続けている。ソロスのこの発言は、恐怖に屈して本来の価値を見失うことが、最も大きな自滅への道であるという厳しい教訓を、今なお我々に突きつけている。
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