「他の者たちは自由について語り、書き、戦い、そのふりをすることもできる。しかし、真に自由なのは自由に思考する者だけである」

ジョージ・バークリー(画像はイメージです)
ジョージ・バークリー(画像はイメージです)
  • 1685年3月12日~1753年1月14日(67歳没)
  • アイルランド出身
  • 哲学者、聖職者、「主観的観念論(イマテリアリズム)を提唱した近代哲学者」

英文

”Others indeed may talk, and write, and fight about liberty, and make an outward pretence to it; but the free-thinker alone is truly free.”

日本語訳

「他の者たちは自由について語り、書き、戦い、そのふりをすることもできる。しかし、真に自由なのは自由に思考する者だけである」

解説

この名言は、真の自由は外的な行動や言葉ではなく、内なる思考の独立にあるという主張を明確に表している。自由を唱えるだけでは不十分であり、社会的な制度や革命による解放よりも、自己の思考を他者の権威や先入観から解き放つことこそが本質的な自由だという、内面的自由の哲学を語っている。

ジョージ・バークリーは、物質的世界に対する懐疑と、心の能動性を中心に据えた思想を展開した哲学者である。彼にとって、自由とは単なる政治的概念ではなく、心が真理を見極める力を妨げられずに保てる状態を意味する。この名言にある「自由な思索」は、バークリーが重視した知覚と精神の主権に根ざしており、思考する行為そのものが人間の尊厳を支えるとする信念に通じる。

現代においても、表現の自由や民主主義の制度の中にあっても、思考がメディアや社会的同調圧力に支配される場面は少なくない。たとえば、流行や権威に迎合することでしか語られない意見や、対立を恐れて黙殺される真実の存在は、自由な思索の欠如を象徴している。この名言は、自由を真に体現するには、まず自己の心を解放する勇気と知性が必要であるという普遍的なメッセージを伝えている。

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