「私が恐れるのは、あの太って長髪の男たちではない。蒼白で飢えたような顔つきの者たちだ」

- 紀元前100年7月12日頃~紀元前44年3月15日
- ローマ共和国出身
- 軍人、政治家、作家、独裁官
英文
“It is not these well-fed long-haired men that I fear, but the pale and the hungry-looking.”
日本語訳
「私が恐れるのは、あの太って長髪の男たちではない。蒼白で飢えたような顔つきの者たちだ」
解説
この言葉は、真の脅威とは見かけの派手さや地位ではなく、野心と飢えを内に秘めた者にあるという洞察を示している。満ち足りた者は現状に安住するが、飢えた者は変革と勝利を求めて動く。このような人間観察は、カエサルが多くの政敵や軍人に囲まれながらも権力を握り続けた背景に通じている。
この名言が語られたとされる有名な場面がある。カエサルがブルートゥスの盟友であるカッシウスを見て発したとされる言葉であり、彼の鋭い人間洞察を物語る逸話として伝えられている。実際、後にカッシウスはブルートゥスとともにカエサル暗殺を主導した。飢えた者、すなわち満たされぬ欲望を抱く者こそが体制を揺るがすという見抜きは的中していた。
現代の組織や政治の場においても、真に変革を起こすのは、常に現状に不満を抱き、強烈な意志を持つ者たちである。この名言は、指導者が警戒すべきは見せかけの地位や富ではなく、内に燃える野心と冷徹な決意を持つ者であるという不変の真理を語っている。
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