「もし神が存在しないなら、すべてが許される」
- 1821年11月11日~1881年2月9日
- ロシア帝国出身
- 小説家、哲学者
- 『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』、『白痴』などの作品を通じて、人間心理と哲学的テーマを深く探求した
英文
“If there is no God, everything is permitted.”
日本語訳
「もし神が存在しないなら、すべてが許される」
解説
この言葉は、倫理や道徳が神の存在に依存しているという考えを簡潔に表現している。神がいない世界では、善悪を規定する絶対的な基準が失われ、人間は自らの欲望や利益に従う自由を得る一方で、道徳的な秩序を失う危険性にさらされるという思想が込められている。
この言葉はドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の中で語られたとされるが、作中で誰が明確にこの言葉を口にしたのかは議論の余地がある。物語全体では、信仰や神の不在がもたらす人間の混乱と、それに対する救済の可能性が中心テーマとなっている。この言葉は、神が存在しないと仮定したときの人間の責任や自由の重さを問いかけているとも言える。
現代社会においても、この言葉は倫理や道徳の基盤について深い議論を呼ぶ。宗教が持つ権威が弱まった時代には、人々は神なしでも成り立つ倫理体系を模索しなければならない。しかし、絶対的な基準がない中で、個人や社会がいかにして調和を保つのかという課題は依然として重要である。この言葉は、人間の自由と責任、そして道徳の起源について深く考えるきっかけを与えてくれる。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
申し込む
0 Comments
最も古い