「親子といっても、親は親、子は子である。だからといって、子のために自分の節操を曲げてまで仕える必要はない」

- 1835年1月10日~1901年2月3日(66歳没)
- 日本出身
- 思想家、教育者、著述家、啓蒙運動の先導者、慶應義塾の創設者
原文
「親子だと云うても、親は親、子は子だ。其子の為めに節を屈して子に奉公しなければならぬと云うことはない」
現代語訳
「親子といっても、親は親、子は子である。だからといって、子のために自分の節操を曲げてまで仕える必要はない」
解説
この言葉は、親子関係においても個人の人格や尊厳を保つべきであり、無条件に親が子に従うべきではないという福沢諭吉の個人主義的思想を端的に示している。儒教的な家族観が強く残る当時の日本社会において、これは極めてラディカルな主張であった。
福沢は、「親の愛情」と「個人の尊厳」は別のものであり、親が子に尽くすことが美徳であるとは限らないと考えた。特に「節を屈して」とあるように、自分の信念や矜持を曲げてまで子どもに仕えることは、むしろ不健全な関係であり、人間としての誇りを失う行為だと見なしている。
この思想は、現代における適切な親子の距離感や、自立の重要性を先取りしているとも言える。親子だからといって無条件の犠牲や服従を当然とせず、お互いに一個の独立した人間として尊重する姿勢を福沢は説いていたのである。これは家族内での自由と責任、そして個人の自立を重んじる近代的価値観の萌芽であり、今なお共感される内容である。
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