「どれほど西洋を嫌っている者でも、食べ物の好みに関しては攘夷の考えなど持っていない」

- 1835年1月10日~1901年2月3日(66歳没)
- 日本出身
- 思想家、教育者、著述家、啓蒙運動の先導者、慶應義塾の創設者
原文
「如何なる西洋嫌いも口腹に攘夷の念はない」
現代語訳
「どれほど西洋を嫌っている者でも、食べ物の好みに関しては攘夷の考えなど持っていない」
解説
この言葉は、表面では攘夷(外国排斥)を唱える者たちも、実際の生活では西洋の恩恵を受けているという福沢諭吉の皮肉を込めた指摘である。例えば、当時の日本では文明開化の中で西洋の食品や調味料、食器類などが広まり、日常生活に浸透していた。福沢は、そのような現実を踏まえ、思想と実生活の乖離を鋭く批判している。
この言葉は、福沢の一貫した実利主義と文明論の姿勢を反映している。彼は、形式的・観念的な攘夷論よりも、実際に国を富ませることこそが重要だと考え、西洋の学問・技術・制度を積極的に取り入れるべきだと説いた。攘夷を唱える者でも、身体的な快楽や実利になる場面ではあっさりと西洋を受け入れている事実を、福沢は人間の矛盾として喝破したのである。
現代にも通じるこの指摘は、例えばグローバリズムを批判する人々が、海外製品やインターネット、ファストフードを日常的に利用している姿と重なる。理念や主張が実生活と一致していない状況は、どの時代にも存在しうるものであり、福沢の言葉は今なお鋭い風刺として機能している。
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