「人間というものは、まさしく社会という場に生きる『虫』にほかならない」

- 1835年1月10日~1901年2月3日(66歳没)
- 日本出身
- 思想家、教育者、著述家、啓蒙運動の先導者、慶應義塾の創設者
原文
「人間と云う者はコリャ社会の虫に違いない」
現代語訳
「人間というものは、まさしく社会という場に生きる『虫』にほかならない」
解説
この言葉は、人間という存在は本質的に社会の中で生き、他者と関わりながら存在するものだという福沢諭吉の人間観を、ややユーモラスかつ皮肉めいた表現で語ったものである。「社会の虫」という表現は、決して人間を卑下するものではなく、むしろ人間の性質が本来的に社会性に根ざしていることを強調するための比喩である。
福沢は、個人の独立や自尊を重視する一方で、その独立はあくまで社会の中で果たされるべきものであり、孤立して成り立つものではないと考えていた。つまり、社会の一員として他者と協調し、役割を果たすことによって初めて人間らしく生きることができるという思想が込められている。
現代においても、個人主義が叫ばれる一方で、社会とのつながりや公共的責任の重要性が改めて問われている。福沢のこの言葉は、人間は社会的存在であるという現実を率直に認め、それを前提として個人の自由や責任を考えるべきであるという、現代にも通じる知的リアリズムを示している。社会の中にこそ人間の本領があるという逆説的真理が、この短い言葉に鋭く込められている。
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