「その名誉のためにすべてを喜んで賭けようとしない国民は、無価値である」

フリードリヒ・フォン・シラー(画像はイメージです)
フリードリヒ・フォン・シラー(画像はイメージです)
  • 1759年11月10日~1805年5月9日(45歳没)
  • ドイツ出身
  • 劇作家、詩人、歴史家、哲学者

英文

“Worthless is the nation that does not gladly stake its all on its honor.”

日本語訳

「その名誉のためにすべてを喜んで賭けようとしない国民は、無価値である」

解説

この名言は、国家や国民の真価は、名誉を守る覚悟と行動にこそ表れるというシラーの強い信念を示している。ここで言う「名誉」は、単なる誇りや虚栄ではなく、正義・自由・道義といった国家の根幹を成す価値観を意味している。

シラーはナポレオン時代のドイツにおいて、国家が外圧や内部腐敗に屈する姿を憂えていた。この言葉は、そうした時代背景の中で、名誉ある国家であろうとする気概、そしてそのためには犠牲をいとわぬ精神を持つべきだという啓発の言葉であったと考えられる。

現代においても、民主主義、法の支配、人権といった原則が危機に瀕したとき、国民がどれほどそれを守る意志を持つかが試される。この名言は、物質的利益や短期的安定ではなく、理念と誠実さを基準に行動する国家と国民のあり方を問い直す。名誉を軽んじる国は、いずれその存在意義すらも失うであろう。

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