「プラトンは退屈なやつだった」
- 1844年10月15日~1900年8月25日
- ドイツ出身
- 思想家、哲学者、詩人、古典文献学者
- 『ツァラトゥストラはこう語った』『善悪の彼岸』『道徳の系譜』などの著作で、従来の道徳や宗教、真理に疑問を投げかけ、現代哲学に多大な影響を与えた
英文
”Plato was a bore.”
日本語訳
「プラトンは退屈なやつだった」
解説
ニーチェはこの言葉で、古代ギリシャの哲学者プラトンに対する批判を簡潔に表現し、彼の哲学に対する自らの異論を皮肉混じりに述べている。プラトンは、理想主義的な哲学で知られ、「イデア論」に基づき、現実を超越した絶対的な真理の存在を説いたが、ニーチェはこのような「真理」や「普遍的価値」の固定観念に懐疑的であった。ニーチェは、プラトンのような絶対的な理想の追求を「退屈」と感じ、人間の本質や生き生きとした現実を捉えようとする自らの哲学とは対照的であると考えていた。
この批判には、ニーチェ独自の価値観が反映されている。ニーチェは、プラトンのように真理を一元的に求める哲学を「退屈」と感じ、むしろ現実世界の変化や多様な価値観、そして人間の本能や生の力強さに焦点を当てることを好んだ。彼は、普遍的な真理を求めるよりも、個々の経験や人間の力強さに重きを置き、常に変化し、矛盾を抱える人間の在り方を重視する姿勢を持っていた。
ニーチェのこの言葉は、固定的で絶対的な理想にとらわれず、現実世界に根ざした価値観を探求することの重要性を教えている。プラトンの哲学を超越的な理想主義として退けることで、ニーチェは、人生の現実や個々の価値観に基づく自由で生き生きとした哲学を提唱している。
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