「正義が否定され、貧困が強いられ、無知がはびこり、ある階級が社会全体から組織的に抑圧され奪われ貶められていると感じさせられるところでは、人の身も財産も安全ではない」

- 1818年2月頃~1895年2月20日(77歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 奴隷解放運動家、作家、演説家、政治活動家
英文
“Where justice is denied, where poverty is enforced, where ignorance prevails, and where any one class is made to feel that society is an organized conspiracy to oppress, rob and degrade them, neither persons nor property will be safe.”
日本語訳
「正義が否定され、貧困が強いられ、無知がはびこり、ある階級が社会全体から組織的に抑圧され奪われ貶められていると感じさせられるところでは、人の身も財産も安全ではない」
出典
出典不詳(編集中)
解説
この言葉が意図しているのは、社会の安定は武力や監視によって保たれるのではなく、公正さと尊厳が広く共有されているかどうかによって決まるという考え方である。人々が自分たちが制度的に踏みにじられていると感じるとき、秩序そのものへの信頼が崩れ、法や財産の保護も空洞化するという洞察がここに込められているのであり、正義は道徳的理念であると同時に社会の実用的な基盤でもあるという価値観が示されている。
この洞察が生まれた十九世紀の文脈では、奴隷制とその後の差別的な制度が、多くの人々に社会への根本的な不信を植え付けていた。フレデリック・ダグラスは、抑圧された人々が法と社会を自分たちの敵だと感じる状況そのものが、暴力と不安定さを生み出すと見抜き、自由と市民的平等が治安と繁栄の条件であると訴えていた。
現代においてもこの言葉は、経済格差、教育の不平等、制度的差別がもたらす長期的な影響を考えるうえで重要な指針となる。人々が社会を公正な枠組みとして認識できるときにのみ、自発的な規律と協力が成立し、自由が持続可能なものになるからである。啓蒙思想が描いた法の支配と市民の尊厳は、単なる理念ではなく、実際に人と財産を守るための現実的な条件なのだという認識が、この一文には凝縮されているのである。
「フレデリック・ダグラス」の前後の引用
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