「確かなことだが、復讐を考える者は傷を新たに保ち続け、さもなければ癒えて良くなるはずのものを台無しにする」
- 1561年1月22日~1626年4月9日
- イングランド出身
- 哲学者、神学者、法学者、政治家、貴族
- 近代科学の基礎を築く「帰納法」を提唱し、またイギリス経験主義の祖として後世に影響を与えた
英文
“This is certain, that a man that studieth revenge keeps his wounds green, which otherwise would heal and do well.”
日本語訳
「確かなことだが、復讐を考える者は傷を新たに保ち続け、さもなければ癒えて良くなるはずのものを台無しにする」
解説
フランシス・ベーコンのこの言葉は、復讐心を抱き続けることが、心の傷を癒えにくくし、自己に害をもたらすという深い洞察を示している。彼は、怒りや恨みを抱き続けることは、癒えるべき心の傷を再び開き、回復を妨げる行為であると考えた。復讐心は心を苛む負の感情であり、それにとらわれることで平和な心を取り戻すことが難しくなり、精神的な成長や幸福が阻害されるという考えが込められている。
怒りや復讐心は一時的な満足感をもたらすかもしれないが、それに執着することは、相手を罰する以上に自分自身を苦しめる結果につながる。復讐を考えるたびに、傷が新たにされ、負の感情が強化されるため、本来であれば時間とともに癒えるべき痛みが長引き、自己の精神を蝕んでしまう。ベーコンは、復讐心を手放すことで、自分自身を解放し、心の平穏を得るべきだと示唆している。
現代においても、復讐や執念に対する警告としてこの言葉は有効である。恨みや怒りは長期的には自分を苦しめるものであり、心の健康に悪影響を与える。ベーコンの言葉は、復讐心を持ち続けることが、自己の癒しや幸福を妨げる原因となることを理解し、手放すことで平穏を得ることの重要性を教えている。
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