「優れた美には、必ずどこかに奇妙さが含まれている」
- 1561年1月22日~1626年4月9日
- イングランド出身
- 哲学者、神学者、法学者、政治家、貴族
- 近代科学の基礎を築く「帰納法」を提唱し、またイギリス経験主義の祖として後世に影響を与えた
英文
“There is no excellent beauty that hath not some strangeness in the proportion.”
日本語訳
「優れた美には、必ずどこかに奇妙さが含まれている」
解説
フランシス・ベーコンのこの言葉は、真の美しさには、均整の取れた完璧さだけでなく、独特で個性的な要素が含まれているという洞察を示している。彼は、優れた美は一見完璧に見えるものではなく、少しの「奇妙さ」や「不均衡」な部分があることで、その美しさが際立ち、魅力が増すと考えた。完璧すぎる美には平凡さが伴う一方、少しの違和感や独特な要素が、印象に残る魅力を生むという視点である。
この「奇妙さ」は、個性や個人の特徴の現れとして捉えられ、それが美に奥行きや独自性をもたらすとされる。たとえば、芸術作品や建築、ファッションにおいても、標準化された美ではなく、少し奇抜なデザインや意表を突く要素があることで、作品がより一層引き立つ。同様に、人間の顔や体も、左右対称や完璧な均衡ではなく、個性が表れる微妙な不均衡が美を引き立てることがある。本当の美しさは、完璧ではない不完全さや個性の中に宿るとベーコンは述べている。
現代においても、個性やユニークさが美として評価されることが多い。多様な美の基準が認められる中で、完璧さだけでなく、個性や少しの違和感があることで魅力的に映る美があることが理解されている。ベーコンの言葉は、美しさの本質は個性や不完全さの中にあり、それがその美に深みと真の魅力を与えるという教訓を伝えている。
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