「本には、味わうべきもの、飲み込むべきもの、そして咀嚼し消化すべきものがある」

フランシス・ベーコン
フランシス・ベーコンの名言
  • 1561年1月22日~1626年4月9日
  • イングランド出身
  • 哲学者、神学者、法学者、政治家、貴族
  • 近代科学の基礎を築く「帰納法」を提唱し、またイギリス経験主義の祖として後世に影響を与えた

英文

“Some books are to be tasted, others to be swallowed, and some few to be chewed and digested.”

日本語訳

「本には、味わうべきもの、飲み込むべきもの、そして咀嚼し消化すべきものがある」

解説

フランシス・ベーコンのこの言葉は、書籍に対する読み方の多様性と、それぞれの本の価値に応じた接し方の違いについての深い洞察を示している。彼は、本はすべて同じように読むべきではなく、その内容や価値に応じて軽く読むもの、吸収するもの、そしてじっくりと深く読み込み理解するものがあると説いている。この言葉は、さまざまな本に対して異なる態度を取ることが、真の知識と理解を得るために重要であるという考え方を表している。

「味わうべき本」とは、主に情報や楽しみとして読めばよい軽い読み物や短いエッセイ、娯楽的な内容を指す。これらは、短い時間でざっと目を通し、興味のある部分だけを拾い読みしても十分である。「飲み込むべき本」は、理解を深めるためにある程度の集中を必要とし、主題や概念を一通り受け入れることが求められる本である。これは、教科書や実用書など、学習や参考資料として読むものが該当する。最後に、「咀嚼し消化すべき本」は、哲学書や文学作品など、内容をじっくりと噛みしめ、理解を深め、自らの思想に取り入れるべき本を指している。

現代においても、この読書姿勢は役立つ指針である。情報過多の時代において、すべての本に同じ時間を割くことは難しく、自分にとって価値ある内容を見極め、取捨選択する力が求められている。ベーコンの言葉は、本の内容や自分の目的に応じて読み方を変え、知識を効率的かつ深く吸収するための方針を示している。人生の中で出会う本のすべてを同じように扱うのではなく、内容に応じて適切な読み方を選ぶことで、より豊かな知識と理解が得られるだろう。

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