「このグローバル化した世界のあらゆる隅々において支配的なのは、我々人類が自らの生存をかけて繰り広げている本当の闘争である」

- 1926年8月13日~2016年11月25日
- キューバ出身
- 革命家、政治家、弁護士
英文
“What prevails in every corner of this globalized world is the real struggle of our species for its own survival.”
日本語訳
「このグローバル化した世界のあらゆる隅々において支配的なのは、我々人類が自らの生存をかけて繰り広げている本当の闘争である」
解説
この言葉は、フィデル・カストロが人類の未来に対して抱いていた強い危機意識と、現代文明の根源的矛盾に対する警鐘を鳴らす発言である。グローバル化が進展した現代社会において、経済、環境、資源、戦争、疫病といった多層的な問題が「生き延びることそのもの」を困難にしているという認識が込められている。
「本当の闘争」と表現されているのは、単なる国家間の競争や経済的優位性の追求ではなく、人類という種が直面している存在的課題――気候変動、核の脅威、パンデミック、不平等――にいかに立ち向かうかという倫理的・文明的レベルの闘いを意味している。ここには、自己破壊の道を進むのではなく、連帯と理性によって未来を切り拓こうとする人類全体の責任への訴えがある。
現代においてこの言葉は、グローバルな危機の時代において、国家やイデオロギーの枠を超えて「人類全体の生存」という視座を持つことの重要性を改めて突きつける。カストロのこの発言は、政治や経済を超えた次元での連帯、倫理、選択の必要性を示す普遍的な呼びかけであり、文明の進路を問う根本的な問いかけである。
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