「大学は、私の革命的信念を共有する者にのみ開かれている」

フィデル・カストロの名言・格言・警句(画像はイメージです)
フィデル・カストロの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1926年8月13日~2016年11月25日
  • キューバ出身
  • 革命家、政治家、弁護士

英文

“The universities are available only to those who share my revolutionary beliefs.”

日本語訳

「大学は、私の革命的信念を共有する者にのみ開かれている」

解説

この言葉は、教育機関の門戸を思想的忠誠によって制限するという強硬な立場を示している。フィデル・カストロがこのように述べた背景には、キューバ革命後の国家再編において、教育の場を単なる学問追求の空間ではなく、革命思想を浸透させる手段とみなした政策意図がある。大学は知識を生産する場であると同時に、国家の価値観と未来の人材を育成するイデオロギーの拠点として重視された。

この発言は、思想の多様性や学問の自由という観点からは非常に論争的である。しかし、革命直後の混乱期においては、反革命的勢力や外国の影響から国家を守るために、忠誠心が重要視されたという文脈も存在する。カストロは、教育を受ける者が国家の理念に賛同していなければ、その教育が国家に対して利用される危険があると考えていた。

現代においてこの言葉は、教育の自由と国家の統制のバランスという普遍的な問題に光を当てる。思想的基準による入学制限は、独裁や全体主義の象徴ともなりうる一方で、国家建設期における統一的価値観の形成手段としても理解されることがある。カストロのこの発言は、教育とイデオロギーの関係がいかに密接であり、時に排他的であるかを端的に表す言葉である。

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