「アメリカ合衆国は、世界最大の石油埋蔵量を持つアラブ世界に対する陰謀を決してやめたことがない」

- 1926年8月13日~2016年11月25日
- キューバ出身
- 革命家、政治家、弁護士
英文
“The United States never stopped conspiring against the Arab world, which holds the largest oil reserves on the planet.”
日本語訳
「アメリカ合衆国は、世界最大の石油埋蔵量を持つアラブ世界に対する陰謀を決してやめたことがない」
解説
この言葉は、アメリカの中東政策を帝国主義的陰謀とみなすフィデル・カストロの視点を強く表現した発言である。カストロは、アメリカが軍事介入や政権転覆、経済制裁、諜報活動などを通じて、石油資源を支配しようとする戦略的意図のもとにアラブ諸国に干渉してきたと捉えていた。ここではその一連の行為を「陰謀(conspiring)」と呼ぶことで、計画的かつ道義的に許されない行動として糾弾している。
「アラブ世界が世界最大の石油埋蔵量を有する」という点の強調は、資源の地政学的重要性がアメリカの対中東政策を駆動してきた核心であるという主張を裏付けている。イラク戦争、イランへの制裁、リビアの政権転覆、サウジアラビアとの同盟関係など、資源をめぐる力の配置と外交的選択をカストロは「継続する陰謀」として一括りに批判している。
この発言は、現代においてもエネルギー政策、国際紛争、覇権主義といった問題に対する批判的視座を提供する。カストロのこの言葉は、国家間の関係において「資源の支配」がいかに中心的な力学として働いているか、そしてそれが地域の主権や安定を脅かすものであるという政治的警鐘として今なお意義を持っている。
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