「私は82人の仲間とともに革命を始めた。もしもう一度やるとしても、私は10人か15人、そして絶対的な信念があれば十分だ。信念と行動計画さえあれば、自分がどれほど小さな存在でも問題ではない」

- 1926年8月13日~2016年11月25日
- キューバ出身
- 革命家、政治家、弁護士
英文
“I began revolution with 82 men. If I had to do it again, I do it with 10 or 15 and absolute faith. It does not matter how small you are if you have faith and plan of action.”
日本語訳
「私は82人の仲間とともに革命を始めた。もしもう一度やるとしても、私は10人か15人、そして絶対的な信念があれば十分だ。信念と行動計画さえあれば、自分がどれほど小さな存在でも問題ではない」
解説
この言葉は、革命の成否は数の多さではなく、信念と戦略にかかっているというフィデル・カストロの核心的信条を語っている。1956年、カストロはメキシコからキューバに「グランマ号」で82人とともに上陸し、ゲリラ闘争を開始したが、その多くは初期の戦闘で命を落とし、実際に山中で体制を立て直したのはわずかな生存者だった。その経験から、人数の多寡よりも精神の強さと計画の緻密さが決定的だったという確信がこの発言に表れている。
「絶対的な信念」と「行動計画」という二つの要素は、理念と現実をつなぐ革命の両輪である。ただの理想主義ではなく、緻密な戦略と綿密な組織があってこそ革命は成功するとカストロは理解していた。これは同時に、圧倒的な権力や資本に対しても、信念ある少数が歴史を動かすことができるという希望のメッセージでもある。
現代の社会運動や草の根の抵抗運動においても、この言葉は大きな意味を持つ。小さな声や弱い立場の人々が、信念と明確な目的を持つことで大きな変革を起こし得るという教訓は、あらゆる社会的・政治的挑戦の原動力となる。カストロのこの言葉は、希望と戦略の結合こそが変革の本質であるという信念を象徴している。
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