「革命的キューバ人にとって、貧しく搾取されている他の人々と協力することは、常に政治的原則であり、人類に対する義務であった」

フィデル・カストロの名言・格言・警句(画像はイメージです)
フィデル・カストロの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1926年8月13日~2016年11月25日
  • キューバ出身
  • 革命家、政治家、弁護士

英文

“For revolutionary Cubans, to cooperate with other poor and exploited peoples has always been a political principle and a duty towards humanity.”

日本語訳

「革命的キューバ人にとって、貧しく搾取されている他の人々と協力することは、常に政治的原則であり、人類に対する義務であった」

解説

この言葉は、国際主義を革命の核心的価値と位置づけるフィデル・カストロの思想を端的に示している。キューバ革命は国内の体制転換にとどまらず、抑圧と搾取に苦しむ他国の民衆との連帯を通じて、国際的な解放運動の一翼を担うべきだという理念を掲げていた。カストロはこの理念を、単なる外交戦略ではなく、倫理的かつ歴史的な責務と捉えていた。

キューバは実際に、医師や教師、技術者を多くの発展途上国へ派遣し、教育・医療支援を通じてグローバル・サウスの支援に尽力してきた。これらの活動は経済的利益を目的とするものではなく、「搾取される者同士の連帯」こそが新しい世界秩序を築く礎になるという信念に基づいていた。こうした国際協力は、冷戦期の地政学的な文脈を超えた、道義的実践としての意義を持っていた

現代においてもこの言葉は、富裕国と貧困国の間に存在する構造的不平等や、国際支援のあり方を問い直す上で重要な視点を提供する。カストロのこの発言は、真の連帯とは、施しではなく共闘であり、人間としての対等な責任に基づく行為であるという倫理的メッセージを強く放っている。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最新 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る