「すべての国は、自らにとって都合がよいと考える経済的、政治的、社会的体制を採用する絶対的な自由を持たねばならない」

- 1926年8月13日~2016年11月25日
- キューバ出身
- 革命家、政治家、弁護士
英文
“Every country must be absolutely free to adopt the type of economic, political and social system that it considers convenient.”
日本語訳
「すべての国は、自らにとって都合がよいと考える経済的、政治的、社会的体制を採用する絶対的な自由を持たねばならない」
解説
この言葉は、フィデル・カストロが一貫して主張してきた「国家主権の尊重」と「内政不干渉」の原則を簡潔に表明した発言である。とくに冷戦期において、アメリカや他の大国が自国のイデオロギーや体制を他国に強要するような行為――軍事介入、経済制裁、政権転覆支援――に対抗する倫理的・法的立場を象徴している。
「自らにとって都合がよい(convenient)」という表現は、普遍的なモデルやイデオロギーの押し付けではなく、それぞれの歴史的背景、文化、社会条件に応じた自主的選択を重視する視点を示している。カストロは、自国の社会主義体制が外圧ではなく国民の意思と現実的必要に基づいて採用されたものであることを再三強調しており、この発言もその文脈に位置づけられる。
現代においてこの言葉は、国家の多様性と自己決定権の擁護、そして他国の制度や文化を一方的に評価・干渉しないという国際関係の基本原則を改めて確認する重要なメッセージとなる。カストロのこの発言は、小国であれ大国であれ、すべての国家は自由に進路を選ぶ権利を有するという、真の平等と主権を基礎とした国際秩序のあり方を説く明快な主張である。
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