「戦争は負債を生み出すために作られる」

エズラ・パウンド(画像はイメージです)
  • 1885年10月30日~1972年11月1日(87歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、批評家、翻訳家

英文

“Wars are made to make debt.”

日本語訳

「戦争は負債を生み出すために作られる」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉は、戦争の本質を経済的な仕組みとしての負債創出にあると断じる挑発的な見解である。表向きには領土や理念のために行われる戦争も、実際には国家が巨額の借金を背負い、その返済を通じて金融機関や資本家が利益を得る構造がある。つまり、戦争はしばしば金融システムを維持・拡大するための装置として機能するという批判である。

エズラ・パウンドは文学者であると同時に経済思想に強い関心を持ち、特に金融資本主義や国際銀行制度を激しく批判した。彼の見解では、近代戦争の多くは民族や理念の衝突ではなく、むしろ資金調達の仕組みと密接に結びついており、国民の犠牲によって銀行家が利益を得る構造が隠されていた。この発言は、その徹底した反金融的視点を端的に表している。

現代においても、この言葉は示唆的である。軍需産業や国債発行が戦争と結びつき、戦後の復興や賠償もまた巨大な金融負担をもたらす。パウンドの警句は、戦争を単なる政治的・軍事的問題としてではなく、経済的背景と結びついた構造的現象として理解する必要を訴えているのである。

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