「人々が観念を退屈だと感じるのは、生きている観念と、棚に飾られた剥製の観念とを区別しないからだ」

エズラ・パウンド(画像はイメージです)
  • 1885年10月30日~1972年11月1日(87歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、批評家、翻訳家

英文

“People find ideas a bore because they do not distinguish between live ones and stuffed ones on a shelf.”

日本語訳

「人々が観念を退屈だと感じるのは、生きている観念と、棚に飾られた剥製の観念とを区別しないからだ」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉は、観念の生きた力と死んだ形式の違いを強調している。多くの人々が「思想」や「アイデア」に触れても退屈に感じるのは、それが生命力を持つものか、単なる歴史的遺物かを見分けないからである。生きた観念は人を揺さぶり、新しい行動や創造を促すが、死んだ観念はただ学問的に整理され、棚に置かれた剥製のように形だけ残る。

エズラ・パウンドは文学や批評において、言葉や思想を実際の生活や芸術と結びつける力を重視した。彼にとって「生きた観念」は創作や文化の革新をもたらすが、「剥製の観念」は形式的学問や機械的教育にすぎない。この発言は、モダニズム文学の精神──新鮮で直接的な表現を求める姿勢──をよく表している。

現代においても、この区別は大切である。例えば、哲学や歴史の概念を単なる知識として暗記するのではなく、現代社会や自分の人生に当てはめて考えるとき、それは「生きた観念」となる。パウンドの言葉は、思想やアイデアの価値は、それが人を動かす力を持つかどうかにあるという普遍的な真理を示しているのである。

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