「誰も深い本を理解することはできない。その内容の一部を自ら見て、生きてみるまでは」

エズラ・パウンド(画像はイメージです)
  • 1885年10月30日~1972年11月1日(87歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、批評家、翻訳家

英文

“No man understands a deep book until he has seen and lived at least part of its contents.”

日本語訳

「誰も深い本を理解することはできない。その内容の一部を自ら見て、生きてみるまでは」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉は、人生経験と読書理解の結びつきを示している。深い本は単に知識として読むだけでは十分に理解できず、そこに書かれている思想や感情を自らの経験として体験することで、初めてその真意が実感として理解されるという考え方である。つまり、読書は受動的行為ではなく、人生と呼応する能動的な体験であるとされている。

エズラ・パウンドは文学を実生活から切り離された抽象物としてではなく、人間存在と不可分の生の記録と見ていた。彼にとって「深い本」とは、人生の複雑さや苦悩を含んだ作品であり、それを理解するには読者自身の人生経験が不可欠であった。この発言は、芸術や文学を単なる知的訓練ではなく、生と結びついた実感の領域とする彼の姿勢を反映している。

現代においても、この言葉は普遍的である。例えば、若い頃には理解できなかった文学作品や哲学書が、年齢や経験を重ねた後に深く響くことがある。パウンドのこの警句は、本の価値は読み手の人生経験とともに変化するという読書の真理を鮮やかに言い表しているのである。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「エズラ・パウンド」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る