「音楽は舞踏からあまりにも遠ざかると衰え始める…詩は音楽からあまりにも遠ざかると衰え始める」

- 1885年10月30日~1972年11月1日(87歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 詩人、批評家、翻訳家
英文
“Music begins to atrophy when it departs too far from the dance… poetry begins to atrophy when it gets too far from music.”
日本語訳
「音楽は舞踏からあまりにも遠ざかると衰え始める…詩は音楽からあまりにも遠ざかると衰え始める」
出典
出典不詳(編集中)
解説
この言葉は、芸術の本源的なつながりを強調したものである。音楽はもともと人間の身体的リズムや舞踏と密接に結びついて発展してきたが、それを失えば生気を失う。同様に、詩もまた音楽的なリズムや響きに支えられており、それを無視すると力を失う。つまり、芸術は互いに分離して自立するのではなく、原初の結びつきに根ざすことで生き続けるという思想である。
エズラ・パウンドは、詩の根幹を「メロポイエシス(音楽性)」に置き、リズム・旋律・響きを詩の生命とみなした。モダニズムの詩人として新しい形式を追求しながらも、詩を音楽から切り離さないことを強く主張した。この発言は、形式や意味だけでなく、音楽的要素が詩の核心にあるという彼の信念を端的に示している。
現代においても、この警句は示唆に富む。たとえば、歌詞やラップのように音楽と結びついた詩は大衆に広く浸透する一方で、過度に抽象的で音楽性を欠いた詩は理解されにくくなる。パウンドの言葉は、芸術の活力は互いの根源的なつながりを維持することで保たれるという普遍的な教訓を与えているのである。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
「エズラ・パウンド」の前後の名言へ
申し込む
0 Comments
最も古い