「もし後援者が金を必要としている芸術家から作品を買うなら、その後援者は芸術家と同等の存在となる。彼は芸術を世界に築き上げるのであり、創造するのである」

- 1885年10月30日~1972年11月1日(87歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 詩人、批評家、翻訳家
英文
“If a patron buys from an artist who needs money, the patron then makes himself equal to the artist; he is building art into the world; he creates.”
日本語訳
「もし後援者が金を必要としている芸術家から作品を買うなら、その後援者は芸術家と同等の存在となる。彼は芸術を世界に築き上げるのであり、創造するのである」
出典
出典不詳(編集中)
解説
この言葉は、芸術の保護と支援における後援者(パトロン)の役割を創造的行為と同等に位置づけている。金銭的に困窮する芸術家を支援して作品を購入することは、単なる取引ではなく、芸術の誕生と存続に直接的に関わる行為である。後援者は芸術を社会に送り出す力を持ち、結果として芸術家と並ぶ創造者の一人となるという考えである。
エズラ・パウンドは芸術の独立性を強調しつつも、芸術家が経済的支援を必要とする現実を理解していた。歴史的に見ても、ルネサンス期のメディチ家のように、偉大な芸術作品は後援者の存在によって支えられてきた。パウンドはこの構造を肯定的にとらえ、パトロンの役割を「創造の共犯者」とみなしたのである。
現代においても、この言葉は有効である。美術品の購入やクラウドファンディング、助成制度などを通じて芸術家を支援することは、単なる消費ではなく文化的創造の一環である。パウンドの警句は、芸術家と後援者の関係を単なる経済関係ではなく、共に世界に芸術を築く創造的パートナーシップとして捉える視点を与えているのである。
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