「人の心を喜ばせるために本来つくられた芸術を、最も厳密に学ぶ場合でさえ、陰鬱さや過度の厳粛さはまったく場違いである」

エズラ・パウンド(画像はイメージです)
  • 1885年10月30日~1972年11月1日(87歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、批評家、翻訳家

英文

“Gloom and solemnity are entirely out of place in even the most rigorous study of an art originally intended to make glad the heart of man.”

日本語訳

「人の心を喜ばせるために本来つくられた芸術を、最も厳密に学ぶ場合でさえ、陰鬱さや過度の厳粛さはまったく場違いである」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉は、芸術研究における過度な厳粛さや暗さの否定を表している。芸術の起源は人々を楽しませ、心を明るくするものであったにもかかわらず、学問的研究や理論化の過程で、しばしば不要な重苦しさが持ち込まれる。その結果、本来の目的である喜びや感動をもたらす力が見失われてしまうという警句である。

エズラ・パウンドは、芸術や文学を知識人の独占物とするのではなく、生命力と歓びを持つ表現として重視した。彼にとって研究や批評は必要ではあったが、それは芸術の本質を窒息させるものであってはならなかった。この発言は、20世紀初頭の芸術運動の中で、学問的形式主義への反発と、芸術の根源的な役割の再確認を示している。

現代においても、この言葉は重要な示唆を与える。音楽、美術、文学などを学問的に扱うとき、分析や理論化は不可欠であるが、芸術の喜びや感動を奪う方向に偏ってはならない。教育現場や批評の場においても、芸術の持つ本来の目的を忘れず、人の心を豊かにし、明るくする力を尊重することが求められる。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「エズラ・パウンド」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る