「愛は命に先立ち、死の後にも続き、創造の最初にあり、息づかいの指数です」

エミリー・ディキンソンの名言・格言・警句
エミリー・ディキンソンの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1830年12月10日~1886年5月15日(55歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人

英文

”Love is anterior to life, posterior to death, initial of creation, and the exponent of breath.”

日本語訳

「愛は命に先立ち、死の後にも続き、創造の最初にあり、息づかいの指数です」

解説

この言葉は、愛というものが時間や存在の全領域を超越する力を持っているというディキンソンの詩的な宇宙観を凝縮したものである。「anterior to life(命に先立ち)」と「posterior to death(死の後にも続き)」という対句構造により、愛が生死を超越する存在であるという視点が明確に示されている。

続く「initial of creation(創造の最初)」という表現では、この世界そのものが愛によって始まったという、神秘的で形而上的な思想が感じられる。そして「exponent of breath(息づかいの指数)」という比喩的表現には、愛が生きるという行為そのものを高め、意味づけるものであるという意義が込められている。ここでの「exponent」は数学的な意味以上に、「力を表すもの」「顕現させるもの」としての用法と解釈できる。

この名言は、現代においても、愛が単なる感情や関係性を超えて、存在の根本的な原理であるという思想として響く。生きることに疲れたり、死の不安に襲われたりするとき、愛がそれを超えてなお人を包み込む力であるという視座は、救いと静かな力をもたらしてくれる。ディキンソンはこの言葉を通じて、愛とは永遠であり、存在の根底に脈打つ神秘であると語っているのである。

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