「心が食い違い、意見が揺らぐ場においては、その中に真の友はほとんど存在しません」

- 1533年9月7日~1603年3月24日
- イングランド出身
- イングランド女王
英文
“Where minds differ and opinions swerve there is scant a friend in that company.”
日本語訳
「心が食い違い、意見が揺らぐ場においては、その中に真の友はほとんど存在しません」
解説
この言葉は、信頼関係の根幹にあるのは精神的な一致と意見の安定であるという、エリザベス1世の対人観を表している。彼女は、考えや価値観が根本から異なる場では、友情は成立しにくいと述べており、真の友とは、一致した心と揺るがぬ信念を共有できる者であると考えていた。ここには、政治的駆け引きの中で信義を重んじた女王の慎重な姿勢が映し出されている。
エリザベス1世の宮廷は、常に利害が交錯し陰謀が渦巻く空間であり、彼女自身も誰を信じるかに細心の注意を払う必要があった。こうした環境の中で、本当に信頼できる者とは何かを見極めるための指針として、この言葉は重要な意味を持っていた。表面的な交友や共闘はあっても、心が一致しなければそれは真の友情ではないという現実認識がある。
現代においても、この言葉は意見の対立がもたらす人間関係の不安定さを端的に指摘するものとして有効である。SNSや政治の世界でも、価値観の根本的な相違はしばしば友情や協力を破綻させる。この名言は、対話や関係性の基礎には共通する土台が必要であるという、冷静で普遍的な真理を語っている。
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